なんだか高橋くん……。




今の振り返り、




ものすごく速かったな!!!



私は高橋くんのその俊敏さに感心してしまっていた……。







約一時間後ーーー


担任の先生がやってきて試験の報告を順々に済ますと、早々と解散になった。


その間、高橋くんは廊下へと閉め出されてしまい、

私達が帰る頃には彼の姿はもう無かった…。




「じゃあ沙奈江!健闘を祈る!!」


「うん!美幸も受かるといいね!!受かったら報告ちょうだい!」


「了解!沙奈江もね!じゃあね!」



美幸と教室で別れると、
私は誰も居なくなった教室で一人、問題用紙と睨めっこしていた。



「う~〜ん。やっぱり難しいのかな?先生は “可能性はある!” とは言ってくれたけど……。」


と、そんな独り言を呟いていると。




「…………なに悩んでるの?」