「突然すみません。ずっと前から好きでした。」

高2。春。
高校に入っての初めての後輩や、新しいクラスに少し不安を持ちながらも、心を踊らせていた今日この頃。どうやら俺は大変なことになっていた。
いや。大変と言っても聞く人によっては、嫌味にも取られてしまうであろう。惚気話と、取れなくもない。
しかし、今俺は、本当に困っている。
、、、。公開大告白。今までの俺だったら、せいぜい遠巻きに見てるぐらいだ。俺は基本目立つのが嫌いだ。しかし、今は、すごくすごく目立っている。
難しい。今まで無縁だったことだけに、どうすればいいか、わからない。

「でわ。返事はいつでもいいので。お騒がせしました。」
いや、ちょっとまって、、、、。これは普通なのか?普通のことなのか??大胆にも学校の、校門前で大告白をした彼女だったが、顔色ひとつ変えることもなく、周りにお詫びもした上で去っていった。いったいなにごとだったのだろうか。それにあれは一体誰だったのだろう。今更のように気づいたが、俺は、あの子のことは愚か、名前さえ知らない。つまり全く彼女についての情報がないのだ。