でもなんか、喜べる雰囲気じゃないって言うか・・・
「誰かに取られるくらいなら最初から好きになりたくない。俺一人を見てくれるような人じゃないと無理」
そういう秋くんは辛そう・・・
"好き"って気持ちはそんな表情するためにあるんじゃないと思うの
もっと、温かくて、優しくて、幸せな気持ち・・・
「・・・はい、秋くん」
暗い表情で俯向く秋くんに目一杯の笑顔で頑張って作ったケーキを渡す
「お誕生日おめでとうっ!」
「え・・・」
話の流れ的に急だったから、秋くんは少し不思議そう
「男の子にプレゼントするの初めてで分からなくて、作っちゃった」
「・・・初めて?」
「うん、秋くんが初めて」
「・・・意外」
「私、秋くんが好き。だから、目一杯愛込めちゃった」
「なっ・・・//よく恥ずかしげもなくっ」