そう言ってパタパタと集合場所へ駆けて行ったゆかりん







「アイツ、気合い入ってんなー」








「優勝にリーチ掛かってるからじゃない?」









ウチの学校は全クラスをくじ引きで紅白に分けて競い合う







男子100M走で一位を取った3-B神谷先輩は赤組






同じく二位を取った2-Aの誠哉含む私たちも赤組








そんなわけでもう少しで白組との差をかなり付けてさよならできる為、張り切るのも納得








「どーせ応援するんなら最前列行こーぜ!」









他の生徒がグラウンドを取り囲むように並んでいるため少し離れたここからじゃ全然見えない








「そうだね」







誠哉と一緒に人混みを掻き分け何とか一番前まで到着








ふぅっ・・・と、一息つくと視界に入ったとあるイケメン








「あ、神谷先輩」






・・・と、武内先輩が向こう側で話しているのが目についた