「けど、これは私の問題ですから・・・」
私の気持ちの問題だから
誰かに助けてもらうなんて、少し変な気がする
「一ヶ月しか経ってなくて、全然ですけど・・・でもきっとこれから・・・時間が経てば・・・いつかは・・・」
ゆっくりでもいい。
いつか、秋くんを好き"だった"
そう言える時が来ればいい
「そんな、呑気なこと言ってたら変わらないよ」
「・・・ぇ?」
「"いつか"っていつ?」
「そ、それはっ・・・」
「そんなの、一年や二年経ったって変わらねー」
「・・・かみや、せんぱい?」
隣に座る神谷先輩からは、笑顔が消えた
勢いに圧倒されて、言葉が詰まる
そんな私に神谷先輩は流れるように言葉を並べる
「俺は、気持ちに蹴りつけることなんて1人じゃ無理だと思った」
人が変わったように
「・・・恵が好きなことは変わらない」
悲しく苦しそうに。
「そうはなりたくないだろ?」
「・・・っ」
「だから、俺と付き合おう」
信じがたい出来事に、私は暫く何も言えなかった