十六夜side

何あの女、桜木財閥の娘だからって調子のんなよな
だいたい、桜木財閥の娘じゃなければ神無月会長だって気にかけないのにさっ
はぁ僕の神無月会長と気安くしゃべんないでよね本当に…

神無月会長まで楽しそうにしゃべっちゃってさぁ
しゃべりたいなら僕がいるじゃん。なんであの女なの?
ムカつく

「失礼しました」

ガラガラ

あ、あの女出てった。
神無月会長と話そー

コトコト

ん?なんだろ。リップ?なんでこんな物が生徒会室にあるの?
誰のだろ…

てか女物…。あ、あの女なのかも…
はぁー。拾っちゃったし行くしかないか。

チッ
ついてないな

「ちょっと行ってくる」

ガラガラ

バタンッ

どっちいたんだ?
キョロキョロ
あ、いた

バタバタ

「ねぇ」

「は、はい…」

「これ、あんたのじゃない?」

「え?あ、ありがとうございます。」

なんで驚いた顔してんだよ。
僕じゃ不満なの?

「なに?神無月会長が良かった?」

「え?そんなことないですけど…?」

てかなんでこんなこと聞いてんだよ

「そっか、じゃあちゃんと渡したからな!」

渡したし早く戻ろ

「わざわざ、ありがとうございます」((ニコッ

カワイイ…

ハッ!何考えてんだよ…

「じゃ、じゃあな!気お付けて帰れよ」

「え?は、はい…。さようなら」

なんだよこれ

バタバタ

ガラガラ

バタンッ

「佑羽。もう少し静かに入っ…?どうしたの?」

「え?琉威なんで?」

「だって、顔赤い…」

え、赤い?
ペタペタ。熱。
か、鏡!
うわ!なんでこんなに赤いんだよ。

なんで…

((「ありがとうございます」((ニコッ

ん!?なんであの女なの顔が思い浮かぶんだよ…


十六夜side END