「あの、総司さん。これはなんですか?」

美誠ちゃんはあるものを手に持っていた。

「それ?それは団子だよ。」

「だ…んご、ですか?」

僕の近くに降りてくる君。

その団子は僕が後で食べようとさっき買ってきた。

「食べてみる?」

「食べ物なんですか?!」

「え?知らないの?」

「はい。未来ではあまりそういうのは見ないんですよ。」

「ほとんどあの…きゃらめるっていう新しい甘味だけ?でも、どうして美誠ちゃんが持ってるの?死神は食べれないのに…。」

「まぁ、そうですね。…あのキャラメル小さい女の子からもらったんですよ。ちょうどここに来る前に担当してた方です。」

悲しそうにそう言う美誠ちゃん。

「小さい女の子も亡くなったりするんだね。」

「はい。あの子は元々寿命があまりなかったんですよ…。」

「…そっか。」

「はい。ごめんなさい、暗い話をして。」

ねぇ、泣きそうな顔しないで。

笑って。

泣きそうな悲しそうな顔。

無理して笑う顔。

僕は君のそんな顔好きじゃない。

気付いたら僕は君を抱きしめていた。

「えっ?」

「泣いて。」

「いきなり何を言うのですか?」