「つまり、私の優しさですか?」
「はい!そうですよ!」
あたしがそう答えたら
なんか土方さんと一さんに溜息つかれた。
なんで?
「つまりお前は山南さんに惚れたんじゃなくてそういう優しい人がいいって事だよな?」
「まぁ、そういうことになりますね。」
「言い方が遠回り過ぎるんだよ!この馬鹿!」
「あたし、馬鹿じゃないですよ!土方さんの意地悪です。」
「はいはい。話変わるけどお前の部屋の事だが、お前は……」
ガラッ
その時勢いよく戸が開けられた。
「ちょっ!総司、まだ帰るにははやくねぇか?」
「うるさいよ、平助。今日は特に何もなかったんだから別にいいでしょ。」
話しながら2人が帰ってきた。
「おかえりなさいです。」
「お前らはやすぎねぇか?」
「気のせいですよ。」
ね、平助?
と同意を求める総司さん。
平助さんは総司さんに圧力をかけられて頷く。
「なら、いいが。で、部屋の事だがお前は誰と一緒がいいか?」
「1人部屋ではないのですか?」
「すまんな、空いてる部屋がないのだよ。」
といって頭を下げてくる近藤さん。
それを慌てて止めた。
「こ、近藤さん!頭あげてくださいよ!あたし誰かと相部屋でいいですから!」
あたしがそう言った途端総司さんが不機嫌そうに
「なら、山南さんにしたら?」
「え?」
「山南さんの事好きなんでしょ?」
そうか話が終わったところで総司たちが帰ってきたからね。
思わず笑ってしまった
「何が面白いの?」