◆・◆・◆・◆・◆・◆・◆・◆・◆
「あ、おはよ」
「…何で菖蒲っちのが早く来てんの」
待ち合わせ場所の時計台に姿を現すなり複雑な表情で言った青葉。
「何で…とは」
「普通さ、女子の方が遅れるもんじゃん」
そうなのか。初耳だ。
でも、
「青葉も遅れた訳じゃないじゃん」
そう、まだ15分前。
もっとも私は30分前に来ていたのだけど。
「そうだけどさー!菖蒲っち待たせたら俺カッコ悪いじゃん!」
機嫌、損ねちゃったのかな。
感情を隠すのは得意だが、男女で出かける時の常識を知らなかったため戸惑う。
こんな時はどうすれば。
とりあえず…
「…ごめん。でも青葉はカッコ悪くないよ」
「え?」
「青葉はいつでもカッコいいし、私はそう思ってる」
正直な気持ちを伝えるしかない。
「~っ、菖蒲っちー…」
困らせた分際で図々しいけど、少し思う所があった。
「菖蒲でいいよ」
「はぁ、もう行こ」
無視された気がするんだけど。
先に歩きだした青葉。
「え、あの、青葉ぁ…」
「何してんの。行くよ菖蒲」
肩越しに振り返った青葉の顔がほんのり赤いのか少し不思議だが、
「うんっ」
せめて威勢良く返事をして後について行く。
「あ、おはよ」
「…何で菖蒲っちのが早く来てんの」
待ち合わせ場所の時計台に姿を現すなり複雑な表情で言った青葉。
「何で…とは」
「普通さ、女子の方が遅れるもんじゃん」
そうなのか。初耳だ。
でも、
「青葉も遅れた訳じゃないじゃん」
そう、まだ15分前。
もっとも私は30分前に来ていたのだけど。
「そうだけどさー!菖蒲っち待たせたら俺カッコ悪いじゃん!」
機嫌、損ねちゃったのかな。
感情を隠すのは得意だが、男女で出かける時の常識を知らなかったため戸惑う。
こんな時はどうすれば。
とりあえず…
「…ごめん。でも青葉はカッコ悪くないよ」
「え?」
「青葉はいつでもカッコいいし、私はそう思ってる」
正直な気持ちを伝えるしかない。
「~っ、菖蒲っちー…」
困らせた分際で図々しいけど、少し思う所があった。
「菖蒲でいいよ」
「はぁ、もう行こ」
無視された気がするんだけど。
先に歩きだした青葉。
「え、あの、青葉ぁ…」
「何してんの。行くよ菖蒲」
肩越しに振り返った青葉の顔がほんのり赤いのか少し不思議だが、
「うんっ」
せめて威勢良く返事をして後について行く。