火の玉は檻の中で大爆発を引き起こした。
今までで一番大きなチンロンの叫び声も中から聞こえてくる。
辺りは黒い煙と熱に包まれて何も見えない。
「"レイン"」
あたしは目を閉じて煙を腕で防ぎながら、杖を掲げて叫ぶ。
すると音もなく雨がさあっと降り注いで、空中に舞い上がっていた煙がたちどころに消えていく。
そして目を開けると炎の檻は消えていて、暴れまわっていたチンロンがぐったりと横たわっていた。
あたしと翔太は顔を見合わせると頷いて、小走りでチンロンに近づいた。
「チンロン!」
あたしが叫んでも、その三角目は閉じられたまま開くことはない。
けれどその美しい青い体をよく観察すると呼吸はしているようだった。
死なせたいわけじゃなかったから多少の手加減はしたつもりだったけれど、どうやらちゃんと生きているようだった。
「おい、これ」
翔太は何か気づいたようで、チンロンの体から何かを取った。
それは緑色の何かの機械のような物体だ。
「これ、チーリンにもつけられていたやつだ」
見覚えのあるそれは、チーリンを狂わせていたあの機械だ。
何者によってつけられたのか、どんな機能があるのか、晴人さんが調査してくれると言っていた。
今までで一番大きなチンロンの叫び声も中から聞こえてくる。
辺りは黒い煙と熱に包まれて何も見えない。
「"レイン"」
あたしは目を閉じて煙を腕で防ぎながら、杖を掲げて叫ぶ。
すると音もなく雨がさあっと降り注いで、空中に舞い上がっていた煙がたちどころに消えていく。
そして目を開けると炎の檻は消えていて、暴れまわっていたチンロンがぐったりと横たわっていた。
あたしと翔太は顔を見合わせると頷いて、小走りでチンロンに近づいた。
「チンロン!」
あたしが叫んでも、その三角目は閉じられたまま開くことはない。
けれどその美しい青い体をよく観察すると呼吸はしているようだった。
死なせたいわけじゃなかったから多少の手加減はしたつもりだったけれど、どうやらちゃんと生きているようだった。
「おい、これ」
翔太は何か気づいたようで、チンロンの体から何かを取った。
それは緑色の何かの機械のような物体だ。
「これ、チーリンにもつけられていたやつだ」
見覚えのあるそれは、チーリンを狂わせていたあの機械だ。
何者によってつけられたのか、どんな機能があるのか、晴人さんが調査してくれると言っていた。