ちゅっ。

唇と唇が触れた。


「鬱金香。いつか俺が帰ってきたとき、もしまだ鬱金香が俺を好きだったら」


一度言葉を切って、


「結婚して下さい」

「……はい」


好き、好き、好き。

私はこんなにも離れることが寂しかったのに、伊吹君は将来のことまで考えてくれていたんだ。


「ありがとう、ありがとう。大好きだよ……翔君」


離れても、私たちは大丈夫。