「……それじゃあ」


この6日後、伊吹君は飛び立つ。

多分、もう二度と、会えない。

……嫌だ。


「伊吹君!」


離れたくない。もう少し、一緒にいたい。


「伊吹君、私」

「先輩。少し時間、ありますか?」


以心伝心っていうんだっけ。

私たちは、同じこと考えていた。