最初のころは伊吹君が悪魔だった、なんて思ってたけど、やっぱり伊吹君は、私の天使だった。


「うう、ごめん、伊吹君」


10分後くらいに私はようやく泣き止んだ。


「先輩」

「ん?」

「俺が行く6日前、クリスマスの日にデートしてくれませんか?」


デート。最後のデート。


「うん。行く」



行くか行かないか

伊吹君はやっぱり行っちゃうけど、私はずっと応援してるから。

寂しく、ないよ……。