「伊吹君?どうしたの?」

「先輩が悪いんですからね」


キスをする。

勝手にドキドキした俺が悪いのに、先輩のせいにするとか。


「……ん、んん」


深く、長く。


「ぷはぁ!」


キスをやめると、先輩は思いっきり息をすった。

こんなとこも、好きなんだよな。

先輩といると、安心する。

いつか親父が言っていた。


『男は守りたいって思った女に恋してるんだ。だから絶対、守ってやるんだ』