「みずきっ!大丈夫??」

ナナセだ。
走って来てくれたんだ。

「大丈夫だよ。」

「よかったー。ごめんね、行けなくて。」
「ううん。だいぶよくなったから。」

「よかった。深田くんが助けてくれたんだよ。」

「うん。」

深田くんはいい人だよ。
気を失った時、そばにいてくれた。

「ここに運んで来てくれたのは深田くんだよ。」

「え?」

知らないよ。
先生かと思ってた。

よく考えればそうだよね。
深田くんがいたんだもん。


「みずき?」

「んあっ、ごめん。」

「深田くんのこと、好きになっちゃった?」

「えっ…とー…。」

「否定しないんだ。好きなら好きって言えばいいのに。」

「好き…かな?」

「かなじゃないでしょ。」