柔らかい唇。

一瞬のうちに離された。


もっと感じたい。


でも、そんなこと言えない。


「好きだよ、みずき。」

「私も好きだよ。」


勇希から伝わる愛が私を更に高鳴らせる。



あぁ、好き。

大好き。


このまま、ずっとそばにいれたらいいのに。




「じゃあ、またな!」

「うん。ばいばい。」


そして、勇希は帰って行った。


私は家に入らず、勇希が見えなくなるまで、彼の後ろ姿を見た。


後ろ姿まで愛おしいと感じるの重症なのかな?





見えなくなった時、ドアを開けて家に入った。



まだほんのり残る勇希の唇の感触。


自分の唇を触って思い出す。



他人から見ると気持ち悪いと思われるかもしれないけど。