最近は早く帰ってきなさいと言われてるから、帰らなきゃ。

もっと勇希と一緒にいたかったけど、しょうがないよね。


「じゃあ、ここで。」


「おぅ…。」

お互いに帰ろうとしない。


すぐ家に入れるけど、入りたくない。


ずっと立ち止まったままの勇希。



「勇希?」

下を向いてる勇希。
どうしたのかな?


すると、


グイッと腕を捕まれ、勇希の腕の中に包まれた。



大きくて男らしい体の中。


さっきまで落ち着いていた心。
ドキドキして、鼓動が早くなった。

「勇希…」

好き。


好きだよ。



「みずき、」


抱きしめていた腕が緩み、
いつの間にか唇に勇希の唇が重なっていた。



はじめての勇希とのキス。