「…広瀬くん!遅れてごめんね」
「オレもさっき来たとこだから、そんな謝んないで。とりあえず、座ろ?凛ちゃん、なんか飲む??」
広瀬くんは、読んでいた本をパタンと閉じ、ニコリと微笑み私に向かってそう尋ねる。
「あ、えと…じゃあ、アイスコーヒーで」
「アイスコーヒーね。あ、すみませーん」
そして、サッと、近くを通りかかった店員さんに「アイスコーヒー1つ」と、注文してくれた。
「ありがとう」
席に座りながら、向かいに座る広瀬くんにお礼を言う私。
「いやいや。こっちこそ、オレの頼みきいてもらっちゃって…急にゴメンね。びっくりしたよね??」