「ありがとうございました。

来週の火曜日に、担当楽器を発表しま
す。

希望者が多いパートは、月曜日にオー
ディションするのでそのつもりでいて
ください」

ここにいるみんなは吹奏楽部希望、だ
よね。

一緒に音楽をつくる仲間。

「( ... 今のうちに、名前覚えたりした
ほうがいいよね?)」

辺りを見回す。



前に、優香に

「こうみえても私、部員の名前を覚え
れない自信があるんだよ(ドヤァ」

って言ったら

「こうみえても、じゃなくて、どうみ
てもでしょ」

「そんなに私馬鹿っぽくみえる?」

「みえるみえる」

よく馬鹿にされた。


今度こそは優香を見返してやる ... !



「... では、クラの人は10分後に...」


休憩時間になったので、トイレに行く
とそこには優香がいた。


「...みんなの名前覚えた?」

優香は手を洗いながら言った。

「いやまだ自己紹介もしてないのに」

「へ~...」

ニヤニヤしながら馬鹿にしているよう
な雰囲気を醸し出している。


「私は前の私ではない!
今に見てろ!絶対に覚えて...

....ってか、あれ?優香、なんでここに
居るの?」


「...え?」


何が?って顔をしてこちらを見る。


「ほら、クラって希望多いんでしょ?
さっき先輩方が、『クラ希望の子は何
分後かに集合』的なことを言っt「先言
えよ!」すみません」

慌てた声で、

「と、とりあえず言ってくる!」

と、焦り焦りで走っていった。


「ふぁいと~!」

1人トイレに取り残された私はゆっく
りとトイレを済ませた。


優香もいったし。
さーて、金管は....




..............。





あ れ ?

金 管 は ?



「うわああああああああああああ!
もしかして迷子!?
いや、迷ってないから迷子じゃないか
...ってそうじゃなくて!」


トイレを出て部室に行ってもパーカッ
ションの子がいるだけだった。

廊下には誰もいない。

先行かれたな、と思いながら、どこに
行けばわからず、とりあえずあるがま
まに進んで行こうと角を曲がったその
瞬間。


「ぐぁっ...!」


誰かとぶつかり、変な声がでた。


するとそこには、顔の整った、なかな
かイケメンの男子がいた。




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