今日は木曜日。
逢沢とのデートは二日後。
「これ似合うよ‼これ着なよ‼」なんて隣ではしゃぐ夏菜を見ながら私は「デートぐらいは楽しくなればいいなー」なんて考えていた。
「で、服を買ったんだ?」
「そう、別に逢沢とのデートなんて何の服でもいいって言ったんだけどさ」
「今更だけど、あんた結構毒舌だよね」
「思ったことを言ってるだけなんだけど…」
「…まあ、少しは女らしいとこ見せてよ。俺が本気で好きになれるように」
本気で好きに……ね。
「ま、頑張ってみるよ」
「よろしく」
「で、逢沢はスクール水着とメイド服どっちが好み?」
「は?そうだな…露出が少ないほうがいいから、メイド服だな」
「…きもい」
「あんたさあ、つっこめよ!」
デートをすることで、逢沢の普段学校で見えないとことかが見えたりするのかな。
イケメンで何でも出来そうな逢沢の裏の顔か…。
面白そう。
ちょっと、楽しみかも。
「じゃ、デート楽しみにしてる」
む?楽しみに?
なるほど、逢沢も私の裏の顔を見てみようとか思ってんのかな。
考えてることは一緒か。
しかし残念、私は普段からこんな感じです。
その後、帰り道に明日の待ち合わせ場所と時間を決め、私達はそれぞれ家に帰った。
明日のデートであんなことが起こるとも知らずに。