……………は?


「……何言ってんの?」


思わず聞き返した。

敬語を使うことも忘れてた。


告白されるのが、疲れたあ?

なんて贅沢な‼


「しつこい人がいんの、断っても断っても告白してくんの」

「それは御愁傷様です」

「それが半年以上続いてる、もう限界」

「ファイト☆」

「他人事だと思って…」


いやいや実際他人事だから‼

あなたとは全くの他人だから‼


「で、その人が言ってたわけ。俺が付き合う相手があんただったら諦めるって」

なんでよ。

なんでそんなことになったのよ。


「なんでって顔してるけど、あんた実際すごいモテてるから」

…そうだったのか。

たしかに他の女子より告白される回数は多いかなとか思ってた。

「あんたぐらいの女子なら勝ち目がないとでも思ったんじゃない」

「へえー」


私、人と争えるぐらいモテるような性格してないんだけど。


「てことで付き合って」



なんてことだ。


こんなにドキドキしない告白は初めてだよ。


「あんたも彼氏が出来れば告白も少なくなるんじゃない?お互い一石二鳥」


「んーまあたしかに呼び出しとかはめんどくさかったけど…」


「なら決まり。俺と付き合おう」



……さて、どうしたものか。

好きでもない男子とこんな理由で付き合うってどうなの?



「それとも好きな男でもいるの?」

「いないけど」

「じゃ、俺じゃ不服ってこと?」

「そういうわけではないけど…」


むしろ、他の女子ならウェルカムだと思うけど。


「…すぐには決めらんねえか、当たり前だよな」

「え、ん、まあ」






「じゃあ、あんたの変わりに俺が決める。あんたは俺と付き合う。以上」