なんだ?なんなんだ?


どういう状況なんだ?これ。


逢沢と気まずい雰囲気で図書館に来て、着いたら着いたで別行動していいよ的なことを言われ、初対面の男の人と少し話してたら、何故か不機嫌っぽくなった。


「……もしかして、うるさかった?」

あは、こんな理由しか思い付かない。

「…うん」


あ、良かった。想像は的中したようだ。


「ごめんごめん、次からはもっと静かに話すから」


「話すって?あの人と?」


「え、いやそういうことじゃ…」


「……協定、忘れないでよ」



私の言葉を遮ると、逢沢は一言そう言って、またどこかへ行ってしまった。


……わけわかんない。



てゆーか、もう帰りたい‼


こんな雰囲気、絶対嫌だったのに…

むしろ学校にいるときより悪化してる気がする。

…ほんと、帰りたい。







「…………」

「……………」


その後、私達は隣に座って無言で本を読み続けた。

気まずい空気のまま。







「逢沢はお昼、何食べたい?」

「何でも」

「…………」


あれから数時間本を読んでお昼。


お昼ご飯を食べるために図書館を出てきたのだが、先程からこの調子だ。

いつもより口数が少ない気がするし、受け答えも適当っぽいし……この人、本当にデート楽しむ気あるのかな。って感じ。


このままじゃ、仲良くなるどころか明日には別れそうだよ。


それにしても、ご飯、どうしよう。


初デートだし、気をきかせてお弁当とか作ってくるべきだった?

………そんな意識全然なかったな。


あ、あんなところに


「ファミレス発見、あそこ入ろ」

私がファミレスを指差すと逢沢は不機嫌そうにこくりと頷いた。



もう、私達ダメな気がするわ。