そんな美生を前に、感情が溢れ出す。



「……そうだよ、だから死にたいんだ。夢も希望も奪われて、残ったのは絶望と記憶だけ……!居場所も拠り所も何もない、そんなの生きてる意味ねぇだろ」



あれから随分と時間が経ったけど、傷は癒えるどころか深まるばかりで。

世界の誰も信じられなくなって、周りがみんな敵に見えて。



この世界に価値なんてあるのかと、そんな自問自答を繰り返しては、同じ答えに行き着いてきた。

だから俺は。



「もう……疲れた」



顔に手をやったとき、初めて自分が泣いているのだと気付く。

自覚して、更に涙の雨が降り注いだ。