回ってきたプリントに【不可能】という文字だけを書いて、机に突っ伏した。

嗚呼、今日も退屈だ。





世界は変わらず回り続ける。

例えば、誰かの大切な人が死んだとしても。

例えば、世界に大きな影響を与える程の事件が起きたとしても。

例えば──この世界から全ての命が消えたとしても、世界は常に残酷に回り続けるんだ。

そんな世界の片隅で、何の希望を持たずただ酸素を消費していくだけの俺が、今日も“死”を望む──。





ちょっといいか、そんな言葉を担任に言われちゃ、断りようがない。

理由は察していたし、自業自得と言えばそれまでなので、俺は重い足で職員室を訪れた。



「失礼します」

「お、来たか」



昼休みだというのにやけに人が少ない職員室を不思議に感じながらも、手招きをする担任の元へと歩く。

もう片方の手には、1枚の紙。