死を望む千速が出会ったのは、謎の家出少女、美生。
成り行きで始まった共同生活の中で、美生は少しずつ千速の心を溶かしていく。
過去の傷を打ち明け、次第に美生に傍にいてほしいと願うようになる千速だが、美生にはそれに応えられない理由があった。

家に帰ると言う美生と別れ、生きる意味を再び見失っていた千速は、過去の傷の原因であるかつての親友と再会し、死を決意する。学校の屋上へと足を進めるが、そこにはいないはずの美生の姿。
そこで初めて、大好きな祖母の初恋を救う為、科学者である両親の研究室から盗んだタイムスリップの薬を使って、自分は千速が死んだ世界の未来からやってきたのだ、と明かされる。
美生と祖母の想いを知った千速は、美生が消えた世界で生きていくことを決意する。

(生を選んだ千速の結婚相手が高校時代の同級生で、自身の祖母である環菜の為、千速が生きる世界で美生は存在しない。)