そのときはどうか、俺の話にまた耳を傾けてほしい。

楽しかったこと、幸せだったこと。

悲しかったこと、苦しかったこと。

そしてそれを、どうやって乗り越えたのか。



「……またな、美生」



ぐいっと涙を拭って、茜色の空を見上げた。

心から俺の幸せを願ってくれた君に祈るよ。



遥か先の未来で、どうか君が幸せでありますように──。