苦しくて苦しくて──だったらいっそ死んでしまおうって。

ずっと俺は苦しんできたのに、



「ふざけんじゃねえ!」



人の夢を絶っておいて、何でお前がのうのうと。



「お前の所為で俺の人生、何もかも台無しだよ!」

「……っ」

「返せよ、俺の肩!俺が送る筈だった高校生活!全部ぜんぶ、お前が奪ったのに……!」



痛い。

痛いよ。

肩も、ボロボロになったこの胸も──。



「綾瀬!」



立ち尽くす拓也に持っていた鞄を思い切り投げつけて、その場から駆け出した。