明確な期限を突きつけられて返す言葉を見つけられずにいると、美生が部屋から離れていくのがわかった。
土曜日って言ったら……
「今日を含めても……あと5日……」
あと5日。
5日経てば……美生はいなくなってしまう。
もう二度と、会えなくなってしまう。
「時間なんて、止まってしまえばいいのに……」
どうしようもない俺には、そんな叶う筈のないことを願うしか出来ない。
お互いにお互いの様子を伺う、そんなぎこちない関係のまま残りの時間を過ごし、遂に金曜日になってしまった。
「明日まじで来んの?」
移動教室の途中、相川が徐ろに桜井に尋ねた。
「当たり前やん。どうせ暇やし」
「受験前によく言うよ」
「これでも家ではちゃんとやってるから大丈夫!試合終わったら部活のヤツ等とどっか行くん?」
「うん、多分。奏多も来る?」
「えー、いいよいいよ。迷惑やろ」
「そんなことはないと思うけど」
会話を聞くのが嫌で、歩くペースを少しだけ速める。
今は2人の顔を見ることが苦しかった。
「千速ー!今日こそはどっか寄って帰ろ!」
終業後、いつもの如く桜井が俺の元へと向かってくる。
その後ろには相川の姿もあった。
土曜日って言ったら……
「今日を含めても……あと5日……」
あと5日。
5日経てば……美生はいなくなってしまう。
もう二度と、会えなくなってしまう。
「時間なんて、止まってしまえばいいのに……」
どうしようもない俺には、そんな叶う筈のないことを願うしか出来ない。
お互いにお互いの様子を伺う、そんなぎこちない関係のまま残りの時間を過ごし、遂に金曜日になってしまった。
「明日まじで来んの?」
移動教室の途中、相川が徐ろに桜井に尋ねた。
「当たり前やん。どうせ暇やし」
「受験前によく言うよ」
「これでも家ではちゃんとやってるから大丈夫!試合終わったら部活のヤツ等とどっか行くん?」
「うん、多分。奏多も来る?」
「えー、いいよいいよ。迷惑やろ」
「そんなことはないと思うけど」
会話を聞くのが嫌で、歩くペースを少しだけ速める。
今は2人の顔を見ることが苦しかった。
「千速ー!今日こそはどっか寄って帰ろ!」
終業後、いつもの如く桜井が俺の元へと向かってくる。
その後ろには相川の姿もあった。