朝は誰にでも平等に、残酷な程に眩しい光を引き連れてやってくる。





「……」



寝たのか寝てないのか、自分でもよくわからない。

目を瞑って寝返りをうって、それでもやっぱり眠れなくて、目を開けた。

けど途中から記憶がないから、やっぱり寝てたのかもしれない。



「……何時」



徐に壁に掛かった時計を見上げると、針はちょうど10時を指していた。



「……はぁ」



全身が鈍りになったかのように重い。

今はすぐそこにある扉を開くことが、何よりも億劫だった。



「……」



どんな顔をして会えばいいのかわからない。

俺が想いを伝えようとしたことも、美生を泣かせてしまったことも事実で。