それは、無意識に口を衝いて出た。

自分でも言った自覚がない程。

その言葉に、相川は食いついてきた。



「何、彼女?」

「……は?」

「“アイツ”、って、女の子だろ?」

「俺今なんか……ってか、なんで女だって……」



かぁ、と顔が赤くなるのがわかる。

そんな俺を指差して、相川はにやりと笑う。



「顔に書いてる。その子のことが好きだってことも」

「……っ⁉︎」

「ほら、その顔。そんな顔、ただの友達にはしないよ」



そんなにわかりやすいかな、俺……。

思わず、真っ赤であろう顔を手で覆う。