良かった…。
一人であんなところには行けないところだった。

まだ隼人君がいれば行けるかな。

そう思い足を動かした。

すると、息が詰まりそうなものを千華は見てしまった。

相沢さんと隼人がキ、キスをしていた。

遠目だけれども確かに相沢さんと隼人は顔が妙なほど接近している。

私は少しの間足がガクガクして動けなかった。
思わず千華は持っていたケータイを落とし、

「ガチャン＿＿＿＿＿」

っという音がした。
その音に千華は我に返りケータイを拾おうとした。

だが、予想外にも隼人にもその音が聞こえたらしく、千華の方を振り返り、

「千華！？」

っと言い千華の方に走ってくる。
千華は思わず着た方向に走ってしまった。
「千華！！ちょっと待てって！！！」

隼人は千華を引き留めようと必死で走ったが、千華と隼人の距離は少し離れており隼人は千華に追いつくことは出来なかった。

千華も隼人の声に聴く耳をもたず、走って行った。

隼人の声もだんだん遠くなっていくのが分かる。
でも、千華には何が起きたのかはっきり言って分からなかった。

ただ、無我夢中に走った。