髪型おかしくないかな。服変じゃないよね…。
歩きながら何度も何度もそのことばかり千華は考えていた。
昨日、あかねが皆に配った紙には
「集合場所が大時計の前で時間は放課後の3時集合。(帰宅してから)」っと書かれていた。
千華は心配性の性格ももっており、十分前に大時計の前に付くように家を
出た。
千華は茶色いコートに長めのワンピース。
赤のチェック柄のマフラーと白い手袋。
小説と財布の入った白い鞄を持っている。そして濃い茶色のブーツを履
いていた。
髪型はいつもは三つ編みだけど、今日はアップにしている。いつもと違う格好でドキドキが止まらない千華。
次の曲りかどで集合場所という所で千華はコートのポケットからケータイを取り出し、時間を確認した。
ケータイには「02:48:50」と表示されていた。
曲りかどに来ると立ち止まり、皆がいるかどうか顔だけ出し大時計の前を見た。
そこには、あかねとあかねの親友らしき人物、美優とクラスメイトの相沢さんががいた。
あと千華の最も苦手とするグループの男子2・3人来ていた。
うわぁ行きずらな…誰かおとなしそうな人来てないのかな…。
ふと大時計の前に座ってる男の子に目がいった。
その男の子は隼人だった。
一瞬にして不安は風となって消えていった。