千華は下駄箱を開けローファーと上履きを交換するかのように取り出し、上履きを直した。

静かな下駄箱で、ローファーが地面に付く音だけが響いた。

すると、廊下の方で元気いっぱいの千華の大好きな声が聞こえた。

「千華ー!」

その声は、隼人君だと直ぐに分かった。千華はニヤケそうな顔を必死にこらえ、後ろを振り返った。

隼人は走って来たのか、少し息を整えてから話始めた。

はぁ、可愛いなぁ。
カッコイイなぁ。

こんな人が私の幼なじみなんて贅沢すぎるよぉ。
心の中で千華は本音をぶちまけた。

「あのさ!明日のクリスマス会千華も行くのか!?」

笑顔でそう言った。

「んーどうしようかなー今迷ってたとこー」

「来いよ!今年最後のクラスの思い出だし!」

「うーん。じゃあ…行こうかな…」

私は少し考えたが隼人に押され千華は行くことした。

隼人はまた笑顔になり、

「良かった!じゃ、また明日!俺部活あるから!」

そう言って、走って行った。

私はその場にしゃがみ込み顔を手でおおった。赤く染まりついた顔を隠すように。

「その笑顔は反則だってばぁ~」

明日…楽しみだな。

そっと、心の中でつぶやいた。