神様。
甘えても良いですか?
今だけ。
今だけ。
隼人くんのこの言葉に期待しても…良いですか?
千華は隼人に抱き付いた。
温かい。
隼人くんだ。
隼人くんだ。
「好き」
「え…」
「好き。大好き!一番好き…!!」
隼人はニコッっと微笑み、千華をギュッと抱き返した。
「先に言うなよ…」
千華の目から涙が込み上げてきた。この涙は悔し涙でも、感動の涙でもない。
嬉し涙。
「俺も、一番好き」
隼人は千華の耳元でボソッと言い、お互いの唇と唇が触れ合った。
初めての…キス。
大好きな人との…
月明りが、千華と隼人を祝福してくれているようだった。