「おいっ!」

村尾は追いかけようとするが、窓から

「やめとき」

窓から顔を出し、村尾に言う…あかねと美香。

「なんだよ!見てたのかよ」

あかねは二ヒヒっと笑いながら「ばっちり」っと悪戯っ子のように言った。

美香は

「頑張れ。千華」

ボソッと言った。

「何か言った?」

「いーや。何にも」

美香は自分の部屋に戻ろうと、部屋に向かった。
あかねも美香についてく。

「それにしても千華の好きな人って隼人だったんだね~」

あかねは着ているパーカーのポケットに手を入れ、一人ごとのように言った。



「ねぇどこまで行くの?」

千華は隼人に腕を掴まれているため、連れられるがままについて行った。

隼人に問いかけるが聞こえてないようだ。

「ねぇ!!」

千華は大きな声で言い、隼人もハッっとしたかのように立ち止まり千華の腕を解放した。沈黙が流れて私が口を開けた。

「あの、私ね…」

「あー俺から言わせて!!」

隼人は千華の言葉に被さるようにして、さっきの千華の声より大きな声で言った。

千華はビクッっとして思わず「はい」っという言葉が出た。

「もう。無理!千華が他の男子と話してるのとか、ほかの男子にする笑顔とか。その笑顔は俺だけの笑顔なのに!って勝手に思って…。…じゃなくて…」

隼人は自分の髪をクシャクシャにして、必死にい言った。