私はまだドキドキが鳴り止まないのを、必死に抑えながら、水を彼の元へと運ぶ。
「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりでしょうか?」
外を見ていた彼は私の声に気づき、顔を上げた。
今日のネクタイも可愛い。
ネイビーに水玉模様の柄が入っている。
透き通ったその目はいつも吸い込まれそうになる。
くせ毛なのか、パーマなのか、クルクルっとうねった髪がよく似合う。
「コーヒー、ブラックで。」
少し薄い唇が動き、いつもの注文。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…