「何で今日、歌ったんだ?」


「…輝に、輝のために歌いたかったから。」


「それは聞こえてた。何で俺のために歌ったんだ?」



…あの小声のとこ、聞こえてたんだ。




「…私は輝に会うまで、また歌うなんて考えたこともなかった。…輝がここまで連れてきてくれた。
その、感謝を伝えたかった。これ以上、嘘なんてつきたくなかった。…自己満足だね、ただの。」



「そっか…。」