そして、メモ帳にも優との生活での喜びや、成長、悩みがつづられていた。



俺の知っている沙月では無い


母親の沙月がそこにはいた。


少し熱が出たことでも、ものすごく心配し必死に看病したことや、


優の順調な成長に対する喜び


出来る事が一つひとつ増えていくことを見守っている母親の心


少し何かが遅いだけでも心配になる子を思う気持ち・・・。



今日は笑った。

今日はお座りが出来るようになった。

今日はハイハイが・・・。

今日は立った。


ママと言ってくれた。



毎日が記念日で



毎日がかけがえの無い日々・・・。



そんな優の成長の記録を読みながら


自分では記憶のない自分が小さかった頃の親が頭に浮かんだ。



俺もこんな風に一つのことが出来るようになる度に

拍手され喜ばれ


風邪をひく度に心配され看病され



そんな日々を送っていたのだろうか・・・。