優と別れる前の日、そんな事を考えながら俺は一睡も出来なかった。

気持ち良さそうに寝ている優を、ベットの横に座って見ていた。


この柔らかな手を二度とさわれない

この穏やかな寝顔をもう見れない

あの楽しそうな明るい笑顔を見れない

あの無邪気な歌声をもう二度と聞けない

そう思うとほんの少しでも優を見ていたくて俺は優の手を握り、その平穏な寝顔をずっと眺めていた。