朝の苦手な二人がここ最近は、朝のうちに起き二人で食事する。

二人の距離が少し縮んだように思うのは


二人でひとつの机を挟んで食事をするようになったこと。



梅雨も明け、天気がいい日が続いているこの頃。



晴れた日には二人で布団を干す。


何も言わなくても布団叩きを持って来て叩いてくれる優。



その横には、大小二つのサイズの洗濯物が仲良く並んで風をうけている。


掃除機のコードを巻き取るのは優の役割。




昼過ぎには二人で公園に行く。

不思議な目で見てくるママさん方の視線にも慣れ、公園を満喫して帰る。



夕方にはスーパーに二人で行き買い物をする。

いっつもカゴに入れてくるのはリンゴ。


リンゴ一つとその日のご飯の材料を買って

袋を持ちたがる優にはリンゴが一つだけ入った小さい袋を渡す。


大きい袋を片手で持って、片方の手で小さい手を握る。


その小さい手の反対の手は小さい袋を握っている。



そんな後姿が普通になってきていた。



慣れない手つきで台所に立つ俺を

踏み台の上にのって背伸びしながら不思議そうな顔で見つめる優。


時々、おもちゃの包丁で必死にキュウリをぶった切っている時もある。



毎回、見た目の悪い料理が机に並ぶ。

たいていはケチャップ味。



それでも、そんな料理を優は「オイシイヨ」と言って食べてくれる。