次のターゲットも、かわいく冷たいコメントと共に

俺たちは鎖の前でシャットダウンされてしまった。




次から次へと歩きまわったけれど、どれもこれもさっぱり乗れない。



乗りたい乗物に一度たりとも乗れない優は、ご立腹だ。



俺たちは少し茫然となってその場に立ちすくんでいた。



俺たちを中心にするかのように


周りからは笑い声と楽しそうな叫び声がグルグルとコダマして聞こえてくるように感じて



こんなにも賑やかなのに少し孤独感すら感じた。



探しに探した上見つかったのは



ゲームセンターにでもありそうな機関車の乗り物と


物凄くゆっくりとしか歩かないパンダと


メリーゴーランドだけだった。


しかもメリーゴーランドは保護者同伴ときたもんだ。




俺は絶対乗りたくなかった。



けれど、従業員の嬉しくない取り計らいにより


馬にまたがりグルグル回るはめになった。




結局、乗った乗物は合計6個。



6個と言っても、機関車3回、パンダ2回、馬1回。だ。


なんだか腑に落ちない雰囲気のまま



淋しげな閉園の音楽と共に園を後にした。