手紙と一緒に持っていた大きな布の鞄からご丁寧に着替えが入っていた。


それとともに、俺は沙月が本当にしばらく

というより長い間迎えに来ないこと

あの、手紙がマジな事がはっきりわかった。


母子手帳と子供の保険証・・・。



それを握りながらぼんやりアイツに目をやった。



アイツはテレビに釘づけだ。



さっきまで朝のニュースが流れてたテレビは

今はもう昼の定番番組が流れている。


テレビからは、俺のテンションとはかけ離れた軽快な音楽が流れみんな楽しそうにしている。




沙月とは、俺が高校生の時に出会った。


17だった。


彼女は2コ上の19だった。ファッション系の専門学校生だった。

バイト先でたまたま一緒。

たった2歳の年の差だったけどすごく彼女は大人に見えた。