~気まぐれ男子と相合い傘。~
「菱くーん!っはぁ、はぁ、ま、待たせてごめんね…」
「うん、この雨の中よくここまで全力疾走してきたね。お疲れ」
私と菱くんの通ってる学校は別なので、いつもこうしてこの公園で待ち合わせてして帰るのですが…。
「雨降ってきちゃったね…菱くんは大丈夫だった?」
「俺がここに着くまでは降ってなかったからね」
「そ、そっか!じゃあ、帰ろっか…って、あれ?菱くん傘無いけど…」
菱くんが座っていたベンチにはもう菱くんの私物は残されていません。
…ですが、屋根のあるこの場所から一歩出れば天然シャワー状態。
「まあ、俺出たとき全然晴れてたから、良いかなと」
「あ、じゃあ私のに入る?」
と、ふと気付きます。
あれ、これって…………