「もう…歯止め効かなそ…」



「えっ!?ひ…菱くん…ひゃあっ」




首筋に顔を埋め、スンと匂いを嗅ぐ仕草をされ、抜けるような声が喉をかすめる。




「ふっ…」



満足そうに口の端をあげる菱くんに、こんなときでもキュンと胸を高鳴らす私は相当な菱くんバカです…。好きです…。←







「…あ、そういえばなんで走ってきたの?」



ふと疑問に思ったことを尋ねてみると、視線を横にずらし、あー、と意味のない言葉を発した後、ボソッと一言。





「襲われてないかな…と……」





「なっ…////そ、そんなわけないよ!!むしろ菱くんの方が危ない!!」




「え、俺?」




「そうだよ!!菱くん大丈夫だった!?何もされてない!?声かけられたりしてない!?」




「それ俺が言うセリフだと思うんだけどなぁ」




「あ!!ビンの牛乳置いて来ちゃった!!一緒に飲もうと思ったのにぃ…」




「あ、これ?」




「あ!そ、それぇ!さすが菱くん!」




「まあね」








補足、この二人に色っぽい展開なんて無い。いや、無理。by作者




「「そこは頑張れよ」」