なんて、一人で露天風呂の余韻に浸っていると、ある物が視界の端に止まった。
「…あ、ビンの牛乳だ」
お風呂上がりに飲むと最高なんですよね…!!
きっともう菱くんはお風呂から上がって部屋で待っているだろうし、のども渇いていることだろうと、自分の分も入れて二本買っていくことにしました!
「えっと…番号を押して…」
「─橋ちゃん!」
「わわっ、菱くん!?どうしてここに…」
珍しく焦ったように声を張る菱くんに一体どうしたのかと尋ねる暇も与えずに、
「そんなのいいからっ…こっち」
─グイッ。
「えっ?菱く…!?」
腕を少し強引に引っ張られ連れてこられたのは葵の間と書かれた客室。
ガチャッと、やはり菱くんらしからぬ少し荒い音を立ててすぐ閉められたドアを背に、菱くんに問い掛ける。
「ひ、菱くん!勝手に入っちゃ…」
「ここ俺らの泊まる部屋だから大丈夫。それより……」
─バサッ…ギュウッ。
「…////!!」