は、はりこみ…ちょうさ!?
「そうだ。四六時中やつを見張れ」
「四六時中!?」
こんなところで双眼鏡なんか使ってちゃダメってこと?
すると部長はくいっと眼鏡をあげた。
「僕が思うに、彼には絶対裏がある。
顔もいいし性格もいい。成績もトップだし運動も抜群にできる。
なおかつ御曹司だぞ!?
こんな完璧な奴がいるわけない!!
あいつには絶対裏がある!
君はそれをなんとしても見つけるんだ!」
部長はそう言って興奮気味に髪をかきむしった。
部長…。
それ、なんか負け惜しみに聞こえてきます…。
男の嫉妬ほど嫌なものはないな…。
なんて、口が裂けても言えないけど。
「わ、わかりました部長!!
あたし、なんとしてもやつの裏をつきとめてみせます!!」
あたしはそう言って大きく頷いた。
「いい意気込みだ!!その調子で全校生徒が目をひくようなビックニュースをつかもう!」
ビックニュース…。
新聞部が廃部になるかならないかは、あたしにかかってるんだ…!
なんとしてでも見つけないと!
よし、あたし、相良 棗の張り込み調査、絶対やってみせる!!
そうして、相良棗の張り込み調査が始まった。