勉強と恋愛を器用にこなせるほど、僕はできてない。 かといって、ふたつを天秤にかけて恋愛を優先させることも、できないんだ。 「…っ、」 …重い。 両方が、いっきに肩へとのしかかる。 ユキの息遣いが、受話器からダイレクトに突き刺さって、 そのクセ、気付かないフリをした。 言わせるんだ、ユキに。 あのコトバを。 「…私たち、別れよっか」