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「ねぇ、目を覚まして。お願いだから」


電子音と少年の呼吸音だけが響く白い室内で、少女は震える声でそう言った。


何度も、何度も、何度も。


繰り返し、繰り返し少年にそう言う。




見ているこちらが苦しくなるような悲痛な声で。



「私、まだあなたに言いかけた言葉があるの。
だから、目を覚まして、その言葉を聞いて……っ」


後悔の涙を流しながら少女は言葉を繰り返す――…