「はぁ~~」


時雨はもう魂まで抜けるのではないかというほどの盛大な溜め息をついて、机に突っ伏した。


すると自分の机に近付いてくる足音が聞こえた。

また諦めの悪い男子でも来たのかと、不機嫌に顔を上げた。


しかし、そこにいたのは楓だった。


時雨はすぐさま眉間の皺を解き、笑顔を浮かべる。


「どうしたの楓?」