あれから3年が経った。



雪、宗次郎は18歳になり、平助は16歳となった。



勝太さんは周助先生より勇(いさみ)という名を頂いた。



そんな勇に縁談が持ち込まれた。



お相手は清水徳川家家臣の松井八十五郎の長女、松井つねさん。



勇の3つ年下だった。



勇含め、私達は婚礼の日に初めてつねさんを見た。



綺麗というよりかは可愛いのほうがしっくりくる顔立ちをしている。



紋付袴を着た勇と白無垢姿のつね。



2人の姿は雪の瞳を釘付けにさせた。



私もいつか白無垢を着れる日が来るのかしら。


その日見た兄夫婦の姿は雪に憧景の姿として焼きついた。